世界遺産概論? - bird
FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

世界遺産概論?

そもそも「世界遺産」ってどんなもんだってトコロからいきましょう。

世界遺産の目的ですが。
UNESCOさんでこのように決められています。

「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づき、文化遺産及び自然遺産を、人類全体の世界の遺産として、損傷、破壊等の脅威から保護する為、国際的な協力・援助の体制を確立する事が目的。

なんだかいきなり難しいです。個人的には「遺産」という文字のイメージは、どうも黒と白に見えてしまいます。いわゆる亡くなった人の・・・というイメージが僕の中で強いのかもしれません。他にもなんとなくマイナスイメージのフレーズに多く使われてるような感じもしませんか?でも調べてみるとありました。漢和辞典で【遺】の意味としては「死後に残す」という意味が2番目で、1番目は「後に残すもの」ということでした。

そして世界遺産。英語だとWorld Heritageと言います。ヘリテェィジ!という音の感じが実に英語らしくて気持ちよいです。で、そのHeritageの意味を改めて調べてみると「herit=受け継ぐ」という単語に「age」が加わって名詞になったものということがわかりました。ちなみに、単語の意味や語源を探る時に英和やら英英やら、いくつかの辞書をまわし読みしたりするんですが、その時にも「The American Heritage Dictionary」という辞書に出会いました!

そんな中、どうやら古期のフランス語である「heriter」が語源であるのではないかという所までたどり着きました。フランス語なので「エリティエ」とか「エリチエ」という発音のようです。これまた「引き継ぐもの」という意味でした。この名前がついた高級フランス菓子屋さんやフレンチレストランも結構あるようです。こう辿って行くと「遺産」というフレーズになんだか、暗いイメージを持っていた僕も、由緒正しき!みたいな伝統や格式を感じて来ましたよ。

そうそう、だから世界遺産って、「世界が認める、伝えられ、そして受け継いでいく産物」ということなんですね。世界遺産としては有名なサクラダファミリアなんて、まだ建設中ですからね!亡くなった後の・・・なんて僕の勝手なイメージは通用しませんね。

-----
さて、世界遺産と名乗る為には沢山の決まりがありますよ。
まず、記事の最初に書いた条約の締約国であること。2012年で190カ国が締約しているようです。ほとんどの国ですね。それでも、そこからのプロセスがまた長い!

①締約国は、世界遺産暫定一覧表記載のために必要な文書を作成し、ユネスコ世界遺産センターに提出する。
②締約国は「世界遺産暫定一覧表」の記載物件のうち、準備が整ったものをユネスコ世界遺産センターへ推薦する。
③専門家で構成される諮問機関(文化遺産の場合はイコモス)による評価結果をを踏まえ、世界遺産委員会で世界遺産としての記載の可否を決定する。

だそうです。
いきなり、僕らの国のココにはこういう遺産があるから、チェックに来てよ!とはならないってことですね。
まずは暫定リストを作って提出しておいて、そこからさらに準備OKになったものを推薦し、それからのチェック。という流れです。なんだか、大学時代に論文のテーマ決め時点で教授にダメだしされ、レポートの度に呼び出され、いざ書いた論文もまたダメ出しされ。なんてことを思い出してしまいました。

さて【記載】という言い方がよく登場するのですが、そりゃ世界が認めることになるわけですから、どれだけ、俺らの遺産はすげーぜ!と叫んだ所で、そういうところはしかっりしないといけませんよね。どんだけ車の運転技術を自慢したところで、免許なきゃ意味ないじゃん!ってことなんです。

「世界遺産一覧表という書類に記載される!」事が最終的に認められた証になるわけです。富士山が仲間入りし、現在この一覧表には981件の世界遺産が記載されてます。

富士山世界遺産!のニュースだらけになった日、テロップにも「記載」という文字が沢山登場したので、この独特の言い回しにひっかっかった人も多かったかもしれません。実は、上記のような長いプロセスを経て、イコモスが評価を下すわけですが、その評価が4つに分かれています。

①記載
世界遺産一覧表に記載。
②情報照会
追加情報を要請。次回以降への審議へ回す。
③記載延期
推薦書の本質的な訂正が必要。再度現地調査を受ける必要があるため、最短で次々回以降の審議。
④不記載
記載にふさわしくない。再推薦は不可。


こんな風になってます。
つまり、「世界遺産決定だよ」「世界遺産じゃないよ」という単純な判断ではないってことなんです。なんだか教授からレポートが返却される時の事をまた思い出してしまいました。記載はS。情報照会はA。記載延期は再提出。不記載は落第点。って感じかもしれません。だから「記載」という報告があった日、担当者たちは相当喜んだでしょうね!過去に「記載」以外の評価をされたものもありますが、そのあと再提出等を経て無事登録された物もあります。審議をし直すという意味では、クオリティが高まる可能性があるかなと思うので、ダメというわけではないのですが、やっぱり申請するからには良い評価を受けたいですもんね。


で!もちろんこの最終的な「記載」のための評価基準もしっかり決められています。大きく分けると二つ。

①世界的な視点から「顕著な普遍的価値」を有すること。真実性(オリジナルの状態を維持)・完全性(価値を表すものの全体が残っている)の条件を満たしていること。
②将来にわたり保護するための保護管理体制があること。

この二つです!

真実性、完全性。これまた大学教授によく言われましたよ。データが甘い!とか、事例が古い!とか。
まぁでもこの辺りがしっかり証明できればこそ価値が上がるということですからね。

最初の「顕著な普遍的価値」というフレーズ。世界遺産を調べているとよく出て来ます。
Outstanding Universal Value と言うそうで、OUVというキーワードがものすごく良く出て来ます。OUVをどう証明するのかっていうのが、とっても重要視されます。そしてまた!またですよ!これを選ぶのに10個の基準が明確に決められています。この10個の中からどれか一つもしくは複数を証明することによって、OUVが認められるというわけです。


さてこの10個。
全部書くのも大変なんで、手持ちのテキストからの写真を載せておきます。
IMG_5294.jpg

この評価基準の中を細かく言うと、文化遺産とか自然遺産によって分かれたりしてるんですが、その辺りは富士山の申請を絡めて次の機会に!!

コメント

非公開コメント

Profile

Ippei Tamura

Share your HEART and PIZZA. 一枚のピザをみんなで囲んで食べる姿って楽しいよね。そんな気持ちで、ちょっぴりJUNKなピザ屋をやってます。自由なスタイルで富士山周辺を飛び回るイベント企画屋としても活動中。職業欄に何て書くのか悩み続けて10年以上。なんでもやっちゃうライフスタイルを提唱中。

Follow me

archive

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。